突然、家族の一人が交通事故やスポーツ事故に見舞われたり、脳血管障害等で病に倒れ脳損傷を負った時、見守る家族は、この先どうしたらいいのか、どこに相談したらいいのかなど諦められない思いと将来の不安とが入り混じり、無我夢中である時期を過ごします。
ほとんどの脳損傷者は、脳の損傷部位と損傷程度により、改善の度合いは個人個人異なるものの、改善に多くの年月を要します。
今までと同様の生活にすぐ戻るというにはなかなか難しいことで、家族はそこのところ腹をすえる必要があるでしょう。
家族にとって必死な無我夢中の時期が過ぎても、本人は以前の状態に戻るわけではなく、家族は模索し続けています。暮しやすい生活にもっと近づけるには、どうしたらいいのでしょうか?
当事者のもともと持っている個性とか受傷後脳の損傷程度や状況をみながら、
@リハビリ(機能訓練・就労訓練・社会復帰・生活リハビリ・社会参加など広義な意味でのリハビリ)
A使いやすい福祉機器を開発していただく一方当事者は補助器具を使うことに慣れること(たとえばGPS付きの携帯電話。ナビやアラーム機能等)
B環境調整
(ご近所・友人たち・作業所・会社など当事者を取り巻く周囲の方々に当事者が負った高次脳機能障害の理解をしていただくことが必要になります。当事者を理解していただくには、一番の理解者である家族が大切な役割を担います。) |
をしていくことが必要です。
残念ながら元<の状態に戻ることは難しくとも、@〜Bをしていくことで、暮しやすさへの改善が期待されます。(
個人差はあります)高次脳機能障害の場合は、当事者が自分からどうにかしようとするには限界がある場合が多く、特に、発症前の本人を良く知る家族の協力が鍵となると言えるのです。
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